7月もそろそろ終盤ということで「福来たる～淡路ゑびす座狂詩曲（らぷそでぃ）～」も回を重ねる毎に魅力が増しています！ご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。
今回は、7/15(月祝)終演後に開催したアフタートーク「ゑびす座劇団員のよもやま話」の模様をお伝えいたします。2回目のメンバーはシゲル役を演じる柳瀬亮輔さん、豊かな表情で魅了する田野清香さん、進行役に前回から引き続き五十嵐広大さんです。それぞれ穏やかな語り口から舞台裏についてお話が聞けました。
田野：「ゑびす座の劇団員」の役は数人いるのですが、それぞれみんなで戦後の淡路島について調べたり、生まれた環境のことを自分たちで設定して年齢を決めたりして練りました。また、今回ダンスがすごく多くて、それも和を基調としたものが多かったので、みんなで揃える工夫を行いました。
演出の謝先生が、この作品のテーマは“私たち”だって仰ってくださっていて、その言葉がすごく心に残っています。歌うこと踊ることが大好きな劇団員たちを精一杯演じています。
五十嵐：僕は劇団員の会計係・進役として、ずっとそろばんを持っていたんですね。この作品の台本をいただくより前に、謝先生から、トニー谷さんというそろばんでリズムを奏でながら歌う芸人さんの動画が送られてきて、「この動画を見て勉強しておきなさい」って言われたんです。どういうことだろう…と思っていたんですが、僕が昔から和太鼓や打楽器をやってきたのを先生はご存じなので、きっとこれを楽器として使うんだろうな、と、ずっとその動画を見てイメージを叩き込んだうえで稽古に入りました。そして、そろばんを持ったらリズムを刻んでしまうという進役が誕生したという…
柳瀬：本番が始まる一週間くらい前まで、ずっと謝先生から「そろばん持っとかなあかんで！」「持たされてるように見える」って言われてたものね（笑）
五十嵐：言われてましたね！ずっとドキドキしてました。最初はそれこそ、そろばんで何をしたらいいんだろうってすごく考えていたんですけど、自分にできることとただ持って立っているだけにならないことを掛け合わせた結果、自分ができるリズムを刻むところに至りました。
柳瀬：私が演じているシゲルという役はすごく嫌われ者というか拗らせてしまっていて、出てくるとすぐ憎まれ口をたたく、みんなの輪からは離れているっていう存在なんです。台本を読んだときに、何でこんなこと言うんだろう、どうしてこんなことしちゃうんだろう、って理解できない部分がすごく大きかったですね。そこで、普段の生活でも“シゲルみ”を探してみようと思い、みんなで食事に行こうって言われても絶対についていかずに一人で稽古場で座っていたりとか、飲み会に誘われても行かないとか…稽古場で近藤真行くんがみんなの真ん中でいつもわいわいやっているのを、我慢してちょっと引いて物陰から見ていたり…僕は釣りが大好きなんですけど、あえて誰も誘わずに一人で行ったりして、「みんなと交わらない」ようにしていたら、ものすごく寂しかったんですよね。
柳瀬：そうか、シゲルは寂しいんだ、ということを稽古の最初に気づきました。そのうち寂しさに慣れてくると、みんなから無視されていることにもだんだん慣れて、僕の存在が軽くなっていく、いないものとされていくのが辛くて苦しくなる。それで、ただ無視されるくらいなら嫌われてでも自分の存在を理解してほしいから、憎まれ口を叩いてみんなに構ってもらっている…っていうすごく寂しい男なんだっていうことが分かりました。作品の中では悪者に見えるけど内心はすごく寂しいシゲル、本当は虎（座長の虎次郎）みたいに絶対なりたかったんだよなって。きっとどこかでボタンをかけ違い続けて今があって、寂しい寂しいってどこかで思ってる、でももう慣れてるっていうように演じるようにしていました。みんなとしゃべれなくて寂しかった～（笑）
その後も、ここでしか話せないことや、稽古期間含め３ヶ月のあいだ淡路島に滞在中のエピソードなど、笑い声に包まれて終了となりました。役者としてそれぞれ試行錯誤しながら一つの舞台を作り上げる様子を垣間見ることができる貴重な時間をありがとうございました！
8月も開催決定！ぜひ足をお運びくださいませ。
④8月11日(日) 出演：坂元健児、石坂光、堂元晴近
⑤8月13日(火) 出演：柳瀬亮輔、石坂光、木村くるみ
⑥8月15日(木) 出演：近藤真行、石坂光、源六朋樹
公演詳細は＜こちら＞
敗戦から数年後の淡路島。経営難で存続に苦しむ芝居小屋「ゑびす座」に商売繁盛の神様・えびす様がやって来る⁉ 劇団四季出身俳優陣を迎えておくる、笑いあり、涙ありの情熱ミュージカル！
［時 間］
各回 14：00 開演（13：30開場）約90分予定
［出 演］
坂元健児／近藤真行／柳瀬亮輔
山根千緒里／石坂光／五十嵐広大／堂元晴近／横田爽磨／源六朋樹
金森なつみ／木村くるみ／原萌々花／長岡美地留／荒木心／田野清香／中川ひかる
［会 場］
「青海波 ‐SEIKAIHA‐」内 劇場 波乗亭
［問い合わせ］
劇場 波乗亭 TEL 0799-70-9020
一般 5,500円
学生（小中高）2,000円
＜ご購入・ご予約＞
◎teket（テケト）＜https://teket.jp/6095/32682＞
◎イープラス＜https://eplus.jp/sf/detail/4059900001＞
icanca会員の方、各種クーポンをお持ちの方は以下よりご予約ください。
◎RESERVA＜https://reserva.be/awajiartandculture/＞
◎TEL［劇場波乗亭］0799‐70‐9020（10：00～18：00 ※木曜定休
［アクセス］
青海波-SEIKAIHA-
〒656-1723 兵庫県淡路市野島大川70
TEL：0799-70-9020
［お車］神戸淡路鳴門自動車道 淡路ICより約10分、北淡ICより約15分
［高速バス］神姫バス・北淡路西海岸ライン「野島大川（青海波前）」にて下車、徒歩３分
（各線三ノ宮駅より約55分、JR舞子駅より約25分）
［高速船］各線明石駅から淡路ジェノバライン乗船、岩屋港のりばよりシャトルバスで約20分
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