目次
船は九州を離れ、下関から関門海峡を抜けて、日本海へ――。
第4弾となる曲紹介は、北前船が越えてきた冬の海をなぞるように、次なる舞台・出雲の地へと移ります。
風を感じさせるダイナミックな太鼓の演奏に始まり、にぎやかな銭太鼓の舞、そして深く染み入る子守唄。
今回は、日本海沿いの土地で生まれた3つの楽曲を通して、“冬を越える旅”を体感できるステージをご紹介します!
波風吹 ― 太鼓が描く、冬の波と空気
出雲大社に敬意を表して、船は帆を半分下ろす――そんなエピソードとともに幕を開けるのが「波風吹」。
舞台には金色の波がゆるやかに流れ、太鼓奏者・上田秀一郎氏のソロ演奏がその幕を開けます。
掛け声とともに8人のダンサーが“桶胴太鼓”を抱えて登場し、センターを囲むようにリズムを重ねながら舞い踊ります。
入れ替わる立ち位置、緩急ある音の広がり、そして舞踊のように美しいフォーメーション。
この曲では、風・波・自然の力を、言葉ではなく身体と音で描ききる迫力に満ちています。
日本海の冬――自然の厳しさと美しさを、全身で感じる一曲です。

安来節 ― 軽妙なリズムに乗って人情が生きる、出雲のにぎわい
次に登場するのは、一転してユーモアと人情味あふれる「安来節(やすぎぶし)」。
島根県安来市に伝わるこの民謡は、にぎやかな街の風景や名所を軽やかに唄い上げる、“聞いて楽しい”楽曲です。
中でも見どころは、”銭太鼓”を使ったパフォーマンス。
音に合わせて回転する動きや掛け声が、まるでお祭りのような活気を生み出します。
太鼓やフルートの陽気な演奏とも合わさり、まさに“冬を明るく乗り切るエネルギー”そのもの。
笑いの中ににじむ温かさ。
それはどんな時代にも変わらない、人と人との結びつきを感じさせてくれる一曲です。

竹田の子守唄 ― 静けさの中に染み入る、切ない祈りの唄
最後に紹介するのは、京都府に伝わる民謡「竹田の子守唄」。
もともとは、京都市伏見区竹田で働いていた子守奉公の少女たちが口ずさんでいたとされる、哀しみと祈りの歌です。
今回の舞台ではこの唄をブルース調にアレンジ。
傘を持つダンサーが静かに現れ、その陰から歌い手が姿を見せる。
言葉少なに想いを紡ぐ演出が、かえって想像力を掻き立て、言葉にできない思いがそっと胸に降りてきます。
盆が来ても嬉しくない、帰れないふるさと――
どこかで誰かが、ひとりきりで歌っていたであろう想いが、観る者の心にそっと届くはずです。

冬の海を越えて、音楽と舞の旅はまだまだ続きます!
今回ご紹介した3曲は、それぞれに異なる風景を映し出しながらも、海や季節、境界を「越えていく」ことを共通して感じさせる楽曲たちです。
自然の厳しさ、日々の営み、人々の心の中に息づく想い――。
音楽と舞の力によって、それらがひとつの舞台で立ち上がります。
『舞い踊る郷の響き』は、まだまだ旅の途中。
その先に続く物語も、ぜひ劇場でご一緒ください!
舞い踊る郷の響き~ふるさとNeo Japonism(ネオ・ジャポニズム)~
淡路島出身の廻船商人“高田屋嘉兵衛”の旅路を、音楽と舞で辿ります。大分県の「荒城の月」、熊本県の「田原坂」、島根県の「安来節」など日本各地の民謡を、ラテン、ジャズなど現代風にアレンジ。まるで万博のように、日本の伝統の音楽が一堂に集結!日本の魅力を再発見するレビューショーをお楽しみください。
【出演】
坂元健児
石坂光/ 池野千夏 / 音月さつき
金森なつみ/山根千緒里 /原萌々花
長岡美地留/ 中川ひかる/吉田梨乃
田野清香/榮なつき
【演奏】
上田秀一郎・五十嵐広大(太鼓)
喜連麻衣(ヴァイオリン)
佐藤碧美(フルート)
【スタッフ】
脚本・演出・振付 謝珠栄
音楽:韓子揚、小澤時史
舞台美術:中辻一平
照明プラン:竹内哲郎(株式会社ハートス)
音響プラン:本村実
衣装:根木伸介(衣装屋オテンテン)
太鼓作調:上田秀一郎
【日程】
各回14時00分 開演(13時30分 開場)
※約60分予定

チケットご予約・ご購入
一般 4,000円
小中高 2,000円



icanca会員の方、各種クーポンをお持ちの方は以下よりご予約ください。


青海波 お得なランチセット
■和食・青の舎
公演(通常4,000円)+青の舎御膳(6,500円)
⇒セットプラン 9,500円
※食事代・公演チケット代を含む
ご予約は<こちら>
青の舎の予約サイトTable Checkにジャンプします

■洋食・海の舎
公演(通常4,000円)+欧風浪漫コース(6,500円)
⇒セットプラン 9,500円
※食事代・公演チケット代を含む
ご予約は<こちら>
海の舎の予約サイトTable Checkにジャンプします

■古酒の舎
1日10食限定コラボメニュー!期間中しか味わえないプレミアム体験 古酒の舎さわちランチ
「舞い踊る郷の響き」公演期間中のみ提供されるこの特別ランチは、1日10食限定の貴重なメニュー。各地の民謡を楽しむショーとともに、ここでしか味わえない特別な掛け合わせ料理を、楽しむことができます。
食と舞台が一体となるこの企画は、日本の伝統文化をより深く体感できる試みでもあります。郷土料理の歴史や背景を知ることで、ただの食事ではなく、その地域の文化や物語を味わうきっかけになれば幸いです。
舞い踊る郷の響き〜ふるさとNeo Japonism(ネオ・ジャポニズム)〜
コラボメニュー 古酒の舎さわちランチ
・真鯛のりゅうきゅう (淡路島×大分郷土料理)
・明石たこのぶたあえ (兵庫×熊本郷土料理)
・さぬきのめざめの焼き浸し (香川)
・かつおの塩たたき (高知)
・赤てん (島根)
・塩丸いかと伏見甘長とうがらしの和え物(長野×京都)
・笹団子 (新潟)
・べったら漬け (東京)
ご飯・スープ付き
提供期間:2025年3月22日~2025年5月6日
価格:2,000円(税込)
提供場所:古酒の舎(青海波施設内)
ご予約は<こちら>

会場・アクセス
青海波 劇場 波乗亭(なみのりてい)
〒656-1723 兵庫県淡路市野島大川70
TEL:0799-70-9020


[お車]神戸淡路鳴門自動車道 淡路ICより約10分、北淡ICより約15分
【ご注意】駐車場が込み合う可能性がございます。お時間には十分余裕を持ってお越しくださいませ。臨時駐車場については<こちら>
[高速バス]神姫バス・北淡路西海岸ライン「野島大川(青海波前)」にて下車、徒歩3分
(各線三ノ宮駅より約55分、JR舞子駅より約25分)
[高速船]各線明石駅から淡路ジェノバライン乗船、岩屋港のりばよりシャトルバスで約20分
