目次
日本列島を音楽と舞でめぐる旅、「舞い踊る郷の響き」。
第3弾となる曲紹介はいよいよ九州・熊本へ。
この地に伝わる三つの民謡を通して、歴史の重み、人々の笑い、そして静かな哀しみが、舞台いっぱいに広がります。
激動の時代を駆け抜けた若者たちの魂。
町の娘の明るくも強い姿。
そして、幼き日々の記憶にそっと寄り添う子守唄――。
一曲ごとにまったく異なる世界が立ち現れる、熊本編。
その濃密な三つの風景を、少しだけご紹介します。
田原坂 ― 戦の記憶、雨に濡れる若き命
熊本の名を聞いて、まず思い浮かべる民謡のひとつが「田原坂(たばるざか)」。
この曲は、明治時代の西南戦争における激戦地・田原坂の悲劇を唄ったものです。
陣太鼓の重く響く音が、戦の気配を舞台に呼び込みます。
雨に濡れながら駆け抜けた若者たち、そして次々と散っていく命――。
演者の殺陣と歌が織りなす舞台には、命の重さと、それを越えてなお語り継がれる人間の尊さがにじみます。
やがて、ひとり残された歌い手が、静かに最後の一節を歌い上げる瞬間。
その余韻の中に、観る人の心もまた静かに揺さぶられていくことでしょう。

おてもやん ― 陽気さの奥に、女性の芯の強さ
一転して、舞台は明るく華やかな空気に包まれます。
熊本民謡「おてもやん」は、ユーモアと元気に満ちた人気の曲。
モデルとなった“おてもちゃん”は、明治の町娘チモさん。愛されキャラでありながら、芯のある女性像が印象的です。
華やかな衣装と軽快な音楽、そしてフルート・ヴァイオリンと太鼓の掛け合いに、観客も思わず笑顔に。
リズミカルな方言とユニークな歌詞が生き生きと舞台を彩ります。
そしてその明るさの中には、現代にも通じる“女性のしたたかさ”や“自由な気風”が感じられ、熊本という土地の人間味を存分に伝えてくれる一曲です。

五木の子守唄 ― 静かに心に沁みる、かつての暮らしの記憶
舞台の照明が落ち、ひとつの風景が現れます。
枯れ木の映像とともに、「五木の子守唄」が静かに始まると、空気は一変。
熊本・五木村に伝わるこの子守唄は、ただの優しい子守歌ではありません。
かつて奉公に出された少女たちが抱いた哀しみ、報われぬ思い、そしてどこか希望すらにじむその歌声――。
ダンサーたちが持つ風車のまわりに流れる風景とともに、観る者はゆるやかに、そして深く心の内側へと導かれていく一曲です。

喜びも、哀しみも、強さも――旅はまだまだ続きます!
熊本三部作とも言えるこの3曲には、笑いと涙、激しさと静けさが凝縮されています。
『舞い踊る郷の響き』は、こうして一つひとつの土地に宿る“音の記憶”を丁寧に紡ぎ、私たちを目には見えない旅へと連れていきます。
この郷の旅を、ぜひ劇場で体感してください!
舞い踊る郷の響き~ふるさとNeo Japonism(ネオ・ジャポニズム)~
淡路島出身の廻船商人“高田屋嘉兵衛”の旅路を、音楽と舞で辿ります。大分県の「荒城の月」、熊本県の「田原坂」、島根県の「安来節」など日本各地の民謡を、ラテン、ジャズなど現代風にアレンジ。まるで万博のように、日本の伝統の音楽が一堂に集結!日本の魅力を再発見するレビューショーをお楽しみください。
【出演】
坂元健児
石坂光/ 池野千夏 / 音月さつき
金森なつみ/山根千緒里 /原萌々花
長岡美地留/ 中川ひかる/吉田梨乃
田野清香/榮なつき
【演奏】
上田秀一郎・五十嵐広大(太鼓)
喜連麻衣(ヴァイオリン)
佐藤碧美(フルート)
【スタッフ】
脚本・演出・振付 謝珠栄
音楽:韓子揚、小澤時史
舞台美術:中辻一平
照明プラン:竹内哲郎(株式会社ハートス)
音響プラン:本村実
衣装:根木伸介(衣装屋オテンテン)
太鼓作調:上田秀一郎
【日程】
各回14時00分 開演(13時30分 開場)
※約60分予定

チケットご予約・ご購入
一般 4,000円
小中高 2,000円



icanca会員の方、各種クーポンをお持ちの方は以下よりご予約ください。


青海波 お得なランチセット
■和食・青の舎
公演(通常4,000円)+青の舎御膳(6,500円)
⇒セットプラン 9,500円
※食事代・公演チケット代を含む
ご予約は<こちら>
青の舎の予約サイトTable Checkにジャンプします

■洋食・海の舎
公演(通常4,000円)+欧風浪漫コース(6,500円)
⇒セットプラン 9,500円
※食事代・公演チケット代を含む
ご予約は<こちら>
海の舎の予約サイトTable Checkにジャンプします

■古酒の舎
1日10食限定コラボメニュー!期間中しか味わえないプレミアム体験 古酒の舎さわちランチ
「舞い踊る郷の響き」公演期間中のみ提供されるこの特別ランチは、1日10食限定の貴重なメニュー。各地の民謡を楽しむショーとともに、ここでしか味わえない特別な掛け合わせ料理を、楽しむことができます。
食と舞台が一体となるこの企画は、日本の伝統文化をより深く体感できる試みでもあります。郷土料理の歴史や背景を知ることで、ただの食事ではなく、その地域の文化や物語を味わうきっかけになれば幸いです。
舞い踊る郷の響き〜ふるさとNeo Japonism(ネオ・ジャポニズム)〜
コラボメニュー 古酒の舎さわちランチ
・真鯛のりゅうきゅう (淡路島×大分郷土料理)
・明石たこのぶたあえ (兵庫×熊本郷土料理)
・さぬきのめざめの焼き浸し (香川)
・かつおの塩たたき (高知)
・赤てん (島根)
・塩丸いかと伏見甘長とうがらしの和え物(長野×京都)
・笹団子 (新潟)
・べったら漬け (東京)
ご飯・スープ付き
提供期間:2025年3月22日~2025年5月6日
価格:2,000円(税込)
提供場所:古酒の舎(青海波施設内)
ご予約は<こちら>

会場・アクセス
青海波 劇場 波乗亭(なみのりてい)
〒656-1723 兵庫県淡路市野島大川70
TEL:0799-70-9020


[お車]神戸淡路鳴門自動車道 淡路ICより約10分、北淡ICより約15分
【ご注意】駐車場が込み合う可能性がございます。お時間には十分余裕を持ってお越しくださいませ。臨時駐車場については<こちら>
[高速バス]神姫バス・北淡路西海岸ライン「野島大川(青海波前)」にて下車、徒歩3分
(各線三ノ宮駅より約55分、JR舞子駅より約25分)
[高速船]各線明石駅から淡路ジェノバライン乗船、岩屋港のりばよりシャトルバスで約20分
